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ほか、真田氏の近世大名化の過程を検討した河内八郎や山岡信一、吾妻郡攻略に関する唐沢定市、系譜考証の寺島隆史、武田氏研究の立場から研究史の整理や領国形成過程に関して検討を行っている堀内亨や柴辻俊六ら多くの研究者がいる。現在のところ、中世海野氏が六連銭を用いた史料は確認されていないが、日本家紋研究会は『関東幕注文』に羽尾、大戸など海野一族が「六れんてん」を用いていること、江戸旗本海野家が六連銭を本紋としていること、現在の海野姓で地域を問わず広く六連銭が用いられていることから類推して、「六連銭は真田氏独占の家紋ではなく、信濃国の大族滋野氏から出た海野氏の代表家紋の一つであろう」としている。